O.Yの読書感想文

月平均4冊しか読まないにわかですが、自分なりに読んだ本の感想まとめています。

「すべてがFになる」を読んで

すべてがFになる

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作者 森博嗣

出版社 講談社文庫

あらすじ

密室から飛び出した死体。究極の謎解きミステリィ
コンピュータに残されたメッセージに挑む犀川助教授とお嬢様学生・萌絵。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と女子学生・西之園萌絵(にしのそのもえ)が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

あまりにも人気作品過ぎてなんだかんだ

手を出せていなかった作品でしたが

今回のDMMのセールを記に電子書籍版で

読んで観ることにしましたが

やはり面白かったです

 

大人気S&Mシリーズの1作目で

1人で入って以来15年間開いていない部屋から

両手両足切断の他殺死体が出てくる

完全密室で実現不可能な殺人事件から始まり

すべてがFになるという暗号も残され

誰が犯人なのかどう犯行を犯したのか

すべてがFになるというのは

どういう意味なのか

を推理しながら読み進めていく作品

 

基本的に舞台が研究所だったり

コンピューターが大きく事件に

関係していくため数学やコンピューター系に

詳しくなければ推理は難しいかもしれませんが

最後は完全にやられたとなる

想像を絶する犯行方法が出てくるため

推理できたとしてもできなかったとしても

面白いと思うので普段ミステリーを読まない

人にも読んでほしい1冊です

 

さらにこの作品はキャラの会話や

考えている最中に出てくる名言がかなり

心に刺さって名言集という部分でも

素晴らしい作品だと思います

個人的に今思い出せるだけでも

 

思い出と記憶って、どこが違うか知っている?

思い出は全部記憶しているけどね

記憶は全部は思い出せないんだ

 

現実とはない何か、と考える瞬間にだけ

人間の思考に現れる幻想だ

普段はそんなもの

 

などこれ以外に考えさせられる名言がたくさん

出てきて納得させられます

 

僕はアニメ版のすべてがFになる

見ていたので基本的なことはわかりながら

読みましたがここはこうなっていたんだとか

新たな名言をみつけたりして

読むのに時間はかかりましたが面白かったです

 

小説を読めない人はアニメ版でもいいので

観てほしいです

 

anime.dmkt-sp.jp

 

「屍人荘の殺人」を読んで

屍人荘の殺人
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作者 今村昌弘

出版社 創刊推理文庫

あらすじ

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。
合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明け――。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……!!
究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!
奇想と本格ミステリが見事に融合する第27回鮎川哲也賞受賞作!

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

・今回の感想文は本当に下手なんで許してください

 

感想

ネタバレなしでこの作品を最大限に語るのは

難しいので興味を持った人は

この先を読まなくていいんで

本編を読んでみてください

 

この作品はある特殊な状況下で

行われるクローズドサークル作品で

この特殊な状況下というところに

まず最初のこの作品の凄さが集約されています

今までになかったミステリー作品でありながら

あるジャンルとミステリーが融合してしまった

という普通ではありえないものが

みることができます

あるジャンルというのは

ご自身でお確かめください

 

そしてどちらのジャンルの

良さも取り入れながら

しっかり昔から続くミステリー出来の良さ

しかも殺害方法にも意外性があり

新たなミステリーを見た気がします

 

説明は下手すぎますが

本当に読んで観てください

最初の驚きを味わってほしいです

 

 

 

 

 

「本と鍵の季節」を読んで

本と鍵の季節

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作者 米沢穂信

出版社 集英社文庫

あらすじ

堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。

放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。
爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

実は再読なんですが

感想を書いたことがないので

普通に書きます

 

古典部シリーズや小市民シリーズで

お馴染みの米澤穂信さんの青春ミステリー作品

であり読みやすい短編集になっていながら

すべての作品にキーワードである

本と鍵がちりばめられていて

本当に良かったです

 

この作品も人が死なないミステリーであるため

基本的に推理する謎はちょっとした疑問

であるはずなのに実はこの疑問の

裏ではとんでもないことが隠れている

という感じで自分の予想を越えてくる

展開が多くて一気に読むことができました

 

それにこの作品は推理披露パート

が終わった後にもまた新たなる

展開があったりして

これが解決してなくねっていうのは

そのあとに完璧に回収されるので

安心して待つことができます

 

あとは他の青春ミステリー作品よりも

ビターな感じがして学生生活のなかでの

友人関係をどこまで大切にすべきかに

ついて改めて考えることにもなりますし

最後のある人物はどういう選択を

とるべきなのかをしっかり考えながら

迎える読後感は最高です

 

ということで

短編で読みやすいながら

かなり衝撃度が高い謎が多くて

どのレベルのひとでも楽しみやすい

作品だと思うので是非読んでみてください

2週目でも面白かったです

 

 

 

 

「invert(インヴァート)城塚翡翠倒述集」を読んで

invert(インヴァート)城塚翡翠倒述集f:id:OY002:20220107171931j:image

作者 相沢沙呼

出版社 講談社

あらすじ

すべてが、反転。

 

あなたは探偵の推理を推理することができますか?

 

綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。

だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてない。ところが……。

ITエンジニア、小学校教師、そして人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。すべてを見通す翡翠の目から、彼らは逃れることができるのか?

 

ミステリランキング五冠を獲得した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、待望の続編は犯人たちの視点で描かれる、傑作倒叙ミステリ中編集!

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

普段はハードカバーを買わない僕が

前作のmediumが好きすぎて

お年玉をもらったのを

いいことに買ってしまいました

mediumを読んだ方はわかると思いますが

あの終わり方からどう続編に持っていくのか

なと不思議に思いながら読みましたが

そう来たかという感じで最高でした

 

あらすじにもある通りこの作品は

倒叙ミステリで事前に犯人が

わかった状態ではじまり

自殺や事故に仕立てようとする犯人の視点と

犯人がわかりながら犯行方法と証拠を探す

城塚翡翠の視点の両方から書かれていて

ミステリー小説で推理することのなる

フーダニット「誰が犯人か」

ホワイダニット「どうして犯行を」

の部分が最初から明らかになっており

ハウダニット「どうやって犯行を」

という部分を推理することに

なるのですがこの部分だけながら

読者への挑戦状となっていて

解答編前に古畑任三郎のように

問題をまとめて提起してくれていて

犯人が犯したミスは何なのか

翡翠はどうしてこの真相に

たどり着いたのかを推理させられて

かなり新しいなと思いました

 

痛い話僕はミステリーが好きなのは

自分の考えた仮説をひっくり返されて

騙されたと思わされるのが大好きなので

あまり深くあてに行こうと思うことが

ないのですがこの作品の翡翠のセリフで

推理小説の醍醐味はた探偵が論理を

組み立てるとこにあるといい最近の

推理小説にびっくりを求めている人が

多すぎると言っており個人的に

かなり耳が痛くなり必死のその事件

を推理したのですが普通に当たらなかったし

びっくり要素も入ってきて本当に

面白かったです

 

これをきっかけに改めてしっかり推理して

読むのが面白いなと気付かされながら

mediumのような衝撃要素もあり

本当に素晴らしい作品でした

mediumを読んでない人は

早くmediumを読んでから

mediumを読んだ人は早急に

読んで観てください

 

 

 

 

 

 

「人形館の殺人」を読んで

人形館の殺人

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作者 綾辻行人

出版社 講談社文庫

あらすじ

「私」、飛龍想一は、育ての母である叔母とともに実父・飛龍高洋が残した「緑影荘」に引っ越すために京都を訪れる。その屋敷は本邸の日本家屋には部品の一つが欠落したマネキンが随所に配置され、また離れの洋館はアパートとして貸し出されていたが改築時に中村青司が携わったという噂があった。

しかし、近所では通り魔殺人事件が発生、さらに私のもとにも奇怪な手紙が届き、そのころから次々と奇妙な出来事が起こり始める。

私の命を狙う人物とは誰なのか? 恐怖に駆られた私は、大学時代の友人・島田潔に助けを求める。
 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

綾辻行人館シリーズの4作品目の

本作は館シリーズのなかでも異色作

と言われていてどんな感じに

異色なんだろうと思いながら

読みましたが確かに異色でしたが

しっかりと館殺人の特有の雰囲気をだしながら

決定的に何かが違うような感じもする

独特な雰囲気のなかで進んでいき

最後のどんでん返しによって

全てが変わるといった感じで

面白かったです

 

最初のほうから犯人は

なんとなくわかっていて

ある手法が使われているんだろう

なと思いながら読んでいて

結果としてあってはいたんですが

それ以外の大抵のことは推理できなくて

その部分にひっくり返る要素が

あったので個人的にはやられたって感じです

 

言いたいことはめちゃくちゃ

あるんですが何をいっても

ネタバレになるので

あんまりうまく語れないので

迷路館の殺人まで読んだうえで

読んでみてください

 

やっぱり館殺人が僕は好きだなって

思いました

次は時計館の殺人を読もうと

思ったんですが上下巻らしいので

いっかい読みたい本を読んだうえで

読んで観ようと思います

 

 

 

 

「イニシエーションラブ」を読んで※ネタバレなし

イニシエーションラブ

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作者 乾くるみ

出版社 文春文庫

あらすじ

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

まず最初の感想はやられたですね

僕がいかに注意力散漫に

読書をしているのかに

気付かされました

必ず2回読みたくなるという

ポップは伊達じゃなかったです

 

最初はただの普通すぎる恋愛小説に

しか見えてなかったものが

最後にぶっ壊されて

大きな伏線が隠されていたことに

気付くのかと思いきや

僕の理解力がなさ過ぎて

2週目を最後についていた

「2週目のおともに」と一緒に

読んでようやく理解できました

 

一気にすべてがひっくり返る作品という

よりは最初はひっくり返されたことに

気付かず後からじわじわくる感覚に

近いと思います

僕は注意力がなさすぎるため気づきません

でしたがしっかりと注意して

読めている人はもしかすると

この伏線に気づけるかも

しれません

 

あと僕は今19歳のクソガキなので

舞台となっている1980年代の

単語があまりピンとこなくて

他の解説ブログを読むことで

気付いたのですが

当時に流行った単語からわかる

違和感という部分も

作品を読み解くヒントになっていた

りするのでその年代を過ごした人は

もっと楽しめるのかもしれません

 

本当はネタバレ解説でも書こうと

思ったのですが検索すればたくさん

解説記事が出てきたので

あくまで僕はネタバレなしって感じ

で終わろうと思います

この作品を読み終わった後に

他の人の記事やブログを

読んでみると

新たな発見があるかもしれません

 

この作品も調べてみると

実写映画化しているそうなのですが

この小説をどう映像化するのか

まったくわからないので見てみようと

思います

読んでいない人は伏線を読めても

読めなくても必ず2週楽しめるので

本当にオススメです

 

 

 

 

 

 

「仮面山荘殺人事件」を読んで

仮面山荘殺人事件

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作者 東野圭吾

出版社 講談社文庫

あらすじ

ビデオ製作会社を経営する樫間高之の婚約者・森崎朋美が交通事故で亡くなった。その三ヶ月後、高之は、亡き婚約者の父・伸彦から「一緒に別荘に行かないか」と誘われた。森崎家では毎年夏になると、別荘で数日間の避暑を楽しむのだが、今年は亡き娘を偲ぶために集まろうということだった。高之や伸彦以外に、伸彦の妻・厚子、朋美の兄・利明、朋美の従妹・篠雪絵、篠家の主治医・木戸、朋美の親友・阿川桂子、伸彦の秘書・下條令子がこの山荘に集まった。

しかし、あろうことか、この八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入し、彼らは監禁されることとなる。恐怖と緊張が高まる中、あらたな事件が発生する。篠雪絵が、部屋で何者かに背中をナイフで刺されて殺害されてしまうのである。強盗犯の仕業かとも思われたが、状況から考えて、犯人は強盗たちではありえず、この山荘の集まった残りの男女七人のうちの誰かの可能性が高かった。銀行強盗の侵入に乗じて、雪絵を殺害したのは一体誰なのか?そこには、驚くべき事実が隠されていた。

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

まず先に言ってしまうと

僕は最後の真相の部分がなんとなく

読めてしまいよくこの作品で評価されている

大どんでん返しの部分があまり楽しめなかった

ためおそらく他の人よりは作品を

楽しみきれなかった部類だとは思いますが

それでもかなり面白かったです

 

銀行強盗から逃げてきた犯人たちに

よって作り出される出られない屋敷

いわゆるクローズドサークルの作品で

そこに1年前に亡くなった

高之の婚約者である朋美の自殺が

実は誰かによる殺人だったのでは

ないかというところから

疑心暗鬼が生まれていく

少し他とは毛色の違う作品でした

 

普段ミステリーをよく読む人には

クローズドサークルにしては

何かが違うという違和感が出てくる

と思いますがその部分がこの作品の

一番の伏線になっていて

そこから最後の大どんでん返しへ

とつながるのでどちらかというと初心者向け

なのかもしれません

 

それでも読んでいる最中の

銀行強盗が入ってくる設定や

朋美が自殺だったのか他殺だった

のかという部分などは

とても良くできていて

必死になって考察しながら読んでいた

時の熱量はかなりあった

ので作品としての完成度はかなり高い

のかなと思いました

 

本編は285ページで終わって

構成もかなりわかりやすく

すぐに一気読みできるので

一度手に取って読んでみる

ことをオススメします

 

東野圭吾の昔の作品は

読んだことがなかったのですが

他も読んでみたいな思いました

とりあえず次本買うときは

ある閉ざされた雪の山荘でを

買って読んで観ようと

思います