O.Yの読書感想文

月平均4冊しか読まないにわかですが、自分なりに読んだ本の感想まとめています。

「子供たちは夜と遊ぶ」を読んで

子供たちは夜と遊ぶ 作者 辻村深月 出版社 講談社文庫 あらすじ 始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。…

「ゴールデンスランバー」を読んで

ゴールデンスランバー 作者 伊阪幸太郎 出版社 新潮文庫 あらすじ 俺は犯人じゃない! 巨大な陰謀に追い詰められた男。スリル炸裂超弩級エンタテインメント。山本周五郎賞、本屋大賞ダブル受賞。衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道され…

「兇人邸の殺人」を読んで ⚠️ネタバレあり

兇人邸の殺人 作者 今村昌弘 出版社 東京創元社 あらすじ “廃墟テーマパーク”にそびえる「兇人邸」。班目機関の研究資料を探し求めるグループとともに、深夜その奇怪な屋敷に侵入した葉村譲と剣崎比留子を待ち構えていたのは、無慈悲な首斬り殺人鬼だった。…

「コンビニ人間」を読んで

コンビニ人間 作者 村田沙耶香 出版社 文集文庫 あらすじ 「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作 36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世…

「君のクイズ」を読んで

君のクイズ 作者 小川哲 出版社 朝日新聞出版 あらすじ 『Q-1グランプリ』決勝戦。クイズプレーヤー三島玲央は、対戦相手・本庄の不可解な正答をいぶかしむ。彼はなぜ正答できたのか? 真相解明のため彼について調べ決勝を1問ずつ振り返る三島は──。一気読…

「爆弾」を読んで

爆弾 作者 呉勝彦 出版社 講談社 あらすじ 東京、炎上。正義は、守れるのか。 些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。直後、秋葉原の…

「宙ごはん」を読んで

宙ごはん 作者 町田そのこ 出版社 小学館 あらすじ この物語は、あなたの人生を支えてくれる 宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海と、イラストレーターとして活…

「ラブカは静かに弓を持つ」を読んで

ラブカは静かに弓を持つ 作者 安壇美緒 出版社 集英社 あらすじ 武器はチェロ。潜入先は音楽教室。傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説! …

「方舟」を読んで

方舟 作者 夕木春央 出版社 講談社 あらすじ 9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。翌日の明け方、地震が…

「川のほとりに立つ者は」を読んで

川のほとりに立つ者は 作者 寺地はるな 出版社 双葉社 あらすじ カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠し…

「光のところにいてね」を読んで

光のところにいてね 作者 一穂ミチ 出版社 文藝春秋 あらすじ たった1人の、運命に出会った 古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。着るものも食べるものも住む世界も。でもなぜか、彼女が笑うと、私も笑顔になれた。彼女が…

「変な絵」を読んで

変な絵 作者 雨穴 出版社 双葉社 あらすじ あなたも、何かがおかしい9枚の絵の「謎」が解けますか? とあるブログに投稿された『風に立つ女の絵』、消えた男児が描いた『灰色に塗りつぶされたマンションの絵』、山奥で見つかった遺体が残した『震えた線で描…

「かがみの孤城」を読んで

かがみの孤城 作者 辻村深月 出版社 ポプラ文庫 あらすじ 学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た…

「砂漠」を読んで

砂漠 作者 伊阪幸太郎 出版社 実業之日本社文庫 あらすじ 仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。麻雀に勤(いそ)しみ合…

「変な家」を読んで

変な家 作者 雨穴 出版社 飛鳥新社 あらすじ 謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋----間取りの謎をたどった先に見た、「事実」とは!? 知人が購入を検討している都内の中古一軒家。開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、間取り図に「謎の空間…

「凍りのくじら」を読んで

凍りのくじら 作者 辻村深月 出版社 講談社文庫 あらすじ 藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せてい…

「栞と嘘の季節」を読んで

栞と嘘の季節 作者 米澤穂信 出版社 集英社 あらすじ 猛毒の栞をめぐる、幾重もの嘘。 高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだっ…

「殺戮に至る病」を読んで

殺戮に至る病 作者 我孫子武丸 出版社 講談社文庫 あらすじ 永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで…

「GOTH」を読んで

GOTH 作者 乙一 出版社 角川文庫 夜の章あらすじ 連続殺人犯の日記帳を拾った森野夜は、次の休日に未発見の死体を見物に行こうと「僕」を誘う…。人間の残酷な面を覗きたがる者〈GOTH〉を描き本格ミステリ大賞に輝いた乙一の出世作。「夜」を巡る短篇3作を収…

「冷たい校舎の時は止まる」を読んで

冷たい校舎の時は止まる 作者 辻村深月 出版社 講談社文庫 あらすじ ある雪の日、学校に閉じ込められた男女8人の高校生。どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も登校してこない、時が止まった校舎。不可解な現象の謎を追ううちに彼らは2ヵ月前に起き…

「黒猫館の殺人」を読んで

黒猫館の殺人 作者 綾辻行人 出版社 講談社文庫 あらすじ 大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬(あゆたとうま)の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)と江南孝明(かわみなみたかあき)は、東京…

「賢者避行」を読んで

賢者避行 作者 藤原七瀬 出版社 角川 あらすじ 人気YouTuber「ナナオは立派なユーチューバー」こと、藤原七瀬による初小説『雷轟と猫』から半年を経て、待望の第2弾!「亜世界からの侵入の危機にある世界を救え」と、主人公・神志那夢丸の前に賢者を名乗る「…

「雷轟と猫」を読んで

雷轟と猫 作者 藤原七瀬 出版社 KADOKAWA あらすじ ある男子高生の歪んだ日常を描くYouTuberによる衝撃の初小説!どれが僕で、どれが仮面なのかわからない――。 進学校に通う高校生の藤原七瀬。優秀だった兄は「異常な父」に反発して家出してしまったが、七瀬…

「invert II 覗き窓の死角」を読んで

invert II 覗き窓の死角 作者 相沢沙呼 出版社 講談社 あらすじ 反転、再び。 あなたは探偵の推理を推理することができますか? 嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、…

「真夜中乙女戦争」を読んで

真夜中乙女戦争 作者 F 出版社 角川文庫 あらすじ 友達はいない。恩師もいない。恋人もできない。好きな人の好きな人は私ではない。夢も趣味も特技もない。InstagramもTwitterもYouTubeもくだらない。なにもかもが眩しく、虚しく、どうでもいい。東京で一人…

「吉祥寺の朝比奈くん」を読んで

吉祥寺の朝比奈くん 作者 中田永一 出版社 祥伝社文庫 あらすじ 彼女の名前は、上から読んでも下から読んでも、山田真野(ヤマダマヤ)。吉祥寺の喫茶店に勤める細身で美人の彼女に会いたくて、僕はその店に通い詰めていた。とあるきっかけで仲良くなること…

「汝、星の如く」を読んで

汝、星のごとく 作者 凪良ゆう 出版社 講談社 あらすじ ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。 風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二…

「教室が、ひとりになるまで」を読んで

教室が、ひとりになるまで 作者 浅倉秋成 出版社 角川文庫 あらすじ 私立北楓高校で起きた生徒の連続自殺。ひとりは学校のトイレで首を吊り、ふたりは校舎から飛び降りた。「私は教室で大きな声を出しすぎました。調律される必要があります」という、同じ文…

「余命10年」を読んで

余命10年 作者 小坂 流加 出版社 文芸社文庫NEO あらすじ 20歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。笑顔でいなければ周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから死…

「許されようとは思いません」を読んで

許されようとは思いません 作者 芦沢央 出版社 新潮文庫 あらすじ 「これでおまえも一人前だな」入社三年目の夏、常に最下位だった営業成績を大きく上げた修哉。上司にも褒められ、誇らしい気持ちに。だが売上伝票を見返して全身が強張る。本来の注文の11倍…