O.Yの読書感想文

月平均4冊しか読まないにわかですが、自分なりに読んだ本の感想まとめています。

「雷轟と猫」を読んで

雷轟と猫

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作者 藤原七瀬

出版社 KADOKAWA

あらすじ

ある男子高生の歪んだ日常を描くYouTuberによる衝撃の初小説!
どれが僕で、どれが仮面なのかわからない――。

進学校に通う高校生の藤原七瀬。優秀だった兄は「異常な父」に反発して家出してしまったが、七瀬は父親の望み通りに淡々と勉強に励む日々を送っていた。恋愛至上主義者の同級生キョウと休日に出かけはするが、恋人というわけではない。そんなある日、人のほとんどいない図書室で、日本人形のような少女アンナに出会う。運命の出会いに心躍らせる七瀬だったが、家族の中で唯一話せる母が入院して余命宣告を受けてしまい――。「断罪の森」で七瀬の前に現れる、関西弁を話す白猫とは一体何者なのか? たくさんの仮面をつけた主人公の歪んだ世界と葛藤を、現役大学生YouTuberが鮮やかに描いた意欲作!

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

前から観ていたYouTuberが本を出版した

ということでなんとなく買って読みましたが

想像以上に面白かったです

基本僕は前から言ってますが

一冊読むのに時間をかけてしまう方なのですが

この作品を読んだ日は午後から読み始めたのに

一気読みしてその日には読み終わっていたので

かなり読みやすかったと思います

ページ数も単行本も240ページくらいなので

普段読書をしない人でも楽しめると思います

 

心の中の木と関西弁を話す猫によって

自分がどういう人間なのか

他の人をどう見えているのかを

自覚していく作品

自分がどんな人間であったとしても

それを理解しているのと

理解していないことのは

同じことなのか?違うことなのか?

考えさせられました

 

ナナオという人物の動画上で見える姿を

作り出したもののようなものを感じることが

多くそれが良い感じに文学の世界と

交わることでかなり面白い作品になっていると

思います

 

人間として生きていくうえで

人に自分の存在を認めてもらうために

良いように思ってもらうために

自分でもわからないくらいに

自分を偽る人は多いと思います

 

そういう自分がいることに気づかない人がいれば

気付いたうえでこんなの自分ではないと非難する人

本当の自分を見てほしい人など

色んなタイプの人がいます

そんな自分も本当の自分だということが

改めてわかりました

 

ユーチューバーの本だからと

毛嫌いせず読んでみることをお勧めします

普段小説を読まない人でも楽しめると思うので

これを機に読書をして見てください