神様のビオトープ
作者 凪良ゆう
出版社 講談社タイガ
あらすじ夫の幽霊と暮らすうる波を取り巻く、秘密を抱えた彼ら。世界が決めた「正しさ」から置き去りにされた人々へ、救済の物語。
うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々と千花に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは? 機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
⚠️注意⚠️
・あくまで個人の感想です
・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します
感想
死んでしましまい幽霊になった鹿野くんを
視認することができるうるはちゃんが
めぐりあうどこか悲しいのに
救いのある短編集
短編集で出てくるキャラに
最初に持つ印象と最後まで
読んだ印象がかなり変わってきて
仲の良いカップル
機械と友達の少年
大学生と小学生のカップル
学園一の美女とストーカー
この印象は大きくは変わりません
ですが当事者の感情を知ることで
本当はどこが問題でどこに救いがあったのか
という部分が大きく変わります
本当に人を第一印象で決めつけては
いけないとも思いますが
実は第一印象で決めた方がいいのではないか
と思えてもくる不思議な作品でした
みんな過酷な運命のなか必死に生きていますが
それに対し鹿野くんが死んでいるというのが
物凄く嫌味になっていて個人的には良かったです
そしてこの作品にも
凪良ゆうさんらしい名言が
ふんだんに含まれていて
文章もとてもうまいので
一気に読めるので本当にオススメです