O.Yの読書感想文

月平均4冊しか読まないにわかですが、自分なりに読んだ本の感想まとめています。

「重力ピエロ」を読んで

重力ピエロ

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作者 伊阪幸太郎

出版社 新潮文庫

あらすじ

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

3月に入ってからようやく

暖かくなってきて春を感じるようになり

思い浮かんだのはあの一文

「春が二階から落ちてきた」

この作品を読むために

読んだ方がいいと言われた

オーデュポンの祈りと

ラッシュライフを読み

書店で買ったのは夏だったはずなのに

本棚においてから他の本を読んでいたら

もう3月さすがにそろそろ読もうと

決心し読み始めました

 

春が二階から落ちてきた

この一文を最初に読んだ僕は

春が来ることに対する一文だと

ずっと思っていましたが

本当は春という主人公の弟が

二階から落ちてくるという

一文だったのです

そしてこの一文は春というキャラが

どれだけ特殊でぶっ飛んだキャラなのか

を紹介するための一文であるとわかったとき

この一文が多くの人に語り継がれている

一文である意味がさらにわかった気がします

 

内容は放火事件と関係のある

グラフィティアートの意味と

その放火の目的事件の犯人を捜す

ミステリー作品でありながら

春というキャラの考え方の奥深さも

相まって正しいって何なんだろうと

考えさせられます

 

そしてオーデュポンの祈りや

ラッシュライフで出てきたキャラが

また登場し主人公と話したりする

というのも個人的に嬉しかったです

 

ということで伊阪幸太郎の

初期作3作品を全部読み終わりました

読んだことのない人は他の2作品を読んでから

重力ピエロを読んでみることを

オススメします