O.Yの読書感想文

月平均4冊しか読まないにわかですが、自分なりに読んだ本の感想まとめています。

「流浪の月」を読んで

流浪の月

f:id:OY002:20220301220432j:image

作者 凪良ゆう

出版社 創元文芸文庫

あらすじ

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

苦しい生活の中逃げ場を求めた

少女はある男の家についていく

決断をするがその男は

少女に手を出すことはなく

彼女はその部屋で自由を手に入れた

ある日その男は少女を誘拐した罪で

捕まってしまう

その後大人になった少女は喫茶店

その男に出会う物語

 

今年始まってから読んだ作品の中で

僕がダントツに好きと思える作品

だったと思いますしそれくらいこの2人

の関係が好きなんだなと思いました

 

優しいからこそ相手のことを

考えすぎて結果自分が

ボロボロになってしまう

その結果登場人物のほとんどが

優しいのに警察沙汰になったり

病院送りになったり絶望してしまう

人と関らないと生きていけない世界は

こんなにも生きにくくて

こんなにも悲しいんだ

そう思えた作品でした

 

どんな事実があっても

世間は勝手に干渉してきて

イメージをつけて簡単な言葉で

人を判断してしまいます

ロリコン

その一言で何もしていない人でも

犯罪者予備軍というレッテルを貼られて

見下される対象になって

簡単に気持ち悪いと思えてしまう

最近では同性愛者やオタクを筆頭に

世間的なそういうイメージは

だんだんと薄くなりつつ

ありますが

きっと完全になくなることは

ないでしょう

 

こういうものが間違ってるから

変えてしまおう

こんな考えは間違ってる

この作品はそれを伝えているわけでは

なくこういう事があるから生きずらいよね

とかここはもう見切りをつけて

行くしかないよねという

 

世間は変わらないんだから

できるだけポジティブに

捉えた方が少しは

生きやすくなるよ

そんな思いがあったのかな

なんて今は考えてます

 

個人的に物凄く引き込まれて

一気読みしてしまったので

かなり読みやすいとは思いますし

読み終わった後の爽快さも

物凄くあるので

本当にオススメしたい一冊でした

是非読んでみてください