O.Yの読書感想文

月平均4冊しか読まないにわかですが、自分なりに読んだ本の感想まとめています。

「さよなら妖精」を読んで

さよなら妖精

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作者 米澤穂信

出版社 創元推理文庫

あらすじ

1991年4月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。謎を解く鍵は記憶のなかに――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。『犬はどこだ』の著者の代表作となった、清新な力作。

 

⚠️注意⚠️

・あくまで個人の感想です

・ネタバレをできるだけ最低限に押さえる努力はしていますしこの先を読んだあとでも面白く読めるようにしているつもりですが一切ネタバレされたくない人は読まないことを推奨します

 

感想

最近になって時計館の殺人を読み

米澤穂信さんの解説に感動し

古典部小市民シリーズ以外も

読んでみようかなと

思って手を出してみた

作品でした

 

最初はマーヤという存在や

ユーゴスラビアの話が難しくて

米澤穂信さん青春ミステリーの

割には読みにくいなと思ったり

この展開からどう推理にもっていくんだろう

と思っていましたが

しっかり序盤から伏線が張られた謎が

最後にしっかり出てきて

それを解くことによって

ひとつの結末が見えてくる

というのも良かったです

 

ちょうどこの本を読んでいる間に

ある国の大規模侵攻によって

多くの人が亡くなっているという

ニュースが毎日放送されていたり

最近僕がマブラヴオルタネイティブを

というゲームにハマっているのも相まって

かなり感情移入してしまいました

 

どんなに平和な国でも相手が仕掛けて

きたら戦争は起こってしまいます

自分が今こうして

どこか他人事に思えるほど

戦争を遠く感じているのが

どこまでも奇跡的なことなのかを

思い知らされた気がします

 

日本に住んでいるからこそ

見えづらくなってしまっていますが

今でも戦争をしている国もあって

それによって多くの人が当たり前に

死んでいるそんな現実が

今でも普通に行われている

国があるそれだけは

忘れないで生きていきたいな

と思いました

 

今読むとかなりタイムリーに

感じると思うので

是非今読んでほしい一作でした

この先にも続編作品が

あるそうなので後々読んでいきたいと

思います

 

最後にマーヤの言葉で一番心に残った

言葉を残しておきます

「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません